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障害年金の手続き|障害年金の審査にかかる期間はどれくらい?

第11回|審査期間の目安と遅くなる理由(返戻・医師照会)

こんにちは。社会保険労務士の菅野です。

このシリーズでは、障害年金の手続きをご自身やご家族で行われる方が、障害年金手続きの全体像や手順、各作業においての注意点が分かるように、全12回で解説しています。

前回は、窓口で提出する障害年金の請求書類についてお話しました。
前回までで障害年金の請求手続き自体は完了となりますが、実際に受給できるかどうかは、審査結果を待つ必要があります。

提出が終わってほっと一息つけるところですが、結果が出るまでの待っている期間は不安が大きいかと思います。

そこで第11回の今回は、障害年金の審査にかかる期間について解説します。


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標準の審査期間は「3ヶ月」

障害年金の請求書類を提出すると、受付時に書類が交付されます。
その中にも記載されていますが、障害年金の標準の審査期間は3ヶ月です。

多くの方の審査は3ヶ月以内で終了し、ご自宅に認定結果の通知が届くことになります。

ただし、ここで重要なのは、あくまでも標準期間が3ヶ月ということです。
3ヶ月以内に必ず終わるわけではありません。

審査期間は個々の状況によって前後します。
早い方では1ヶ月半ほど、遅い方では半年を超えることもあり、稀に1年以上かかる方もいらっしゃいます。


審査が早く終わりやすいケース

比較的審査が早く終わるのは、障害等級の認定が容易なケースです。

例えば、視力や聴力のように数値で判断できるものは、認定基準の当てはめが明確です。

また、障害年金には「一定の状態で等級が決まっているもの」もあります。

  • 人工関節・人工肛門:3級
  • 人工透析:2級

こうした基準が明確なケースでは、3ヶ月を待たずに審査が終了することも多いです。


審査に時間がかかりやすいケース

反対に、精神疾患や内科系の傷病は、認定基準が比較的あいまいな部分があり、審査に時間がかかる傾向があります。

もちろん、明らかに該当する状態であればスムーズに進みますが、
等級の境界に近い重さの場合は判断に時間がかかりやすいです。

また、遡及請求のように診断書を複数提出する必要がある場合は、
過去と現在それぞれで等級判断が必要になるため、審査時間が延びる要素になります。

ただし、これらの理由だけであれば、多くの場合は3ヶ月程度で終了します。


審査が大幅に遅くなる主な原因:「返戻」と「医師照会」

審査期間が明らかに長くなるのは、返戻(へんれい)医師照会が必要になるケースです。

返戻とは?

返戻とは、書類の不備や不足、追加提出が必要と判断された場合に、
提出した書類一式が返送され、必要事項の対応を求められることをいいます。

返戻があると、その時点で審査が中断されてしまうため、
対応が遅れるほど結果が出るのも遅くなります。

目安としては、返戻が1回入るだけで数週間~1ヶ月程度は審査期間が延びると考えておくとよいでしょう。


「返戻=不支給」ではありません

SNSなどでよく見かけるのが、
「返戻が来たら不支給になる」という話です。

確かに、返戻後の対応を経て不支給になるケースもあります。

しかし、返戻があっても支給になるケースは普通にありますし、
返戻がなくても不支給になるときは不支給になります。

つまり、返戻が来たからといって、それだけで不支給が決まるわけではありません。


返戻の内容には2種類あります

① 審査に影響しない返戻(単純な不備の修正)

例えば、

  • 記載漏れ
  • 書類の軽微な不備
  • 不足書類の提出

といったケースです。

この場合は「不備があるため処理が進まない」だけであり、指示どおりに対応すれば審査は進みます。
返戻自体が審査結果に影響することは基本的にありません。

② 審査に影響する返戻(初診日・等級に関する追加確認)

返戻の中には、初診日や障害状態の重さなど、権利発生や等級判断に関わる重要な内容が含まれることがあります。

この場合、審査側が「認定できるかどうか悩んでいる」状態であることも多く、
医師に問い合わせが入る医師照会が行われることもあります。

結果として支給になる場合もあれば、不支給になる場合もあり、ポジティブ・ネガティブ両方の可能性があります。

いずれの場合も、返戻が来たら内容をよく確認し、速やかに対応することが重要です。


返戻が複数回になると審査はかなり長期化します

審査側が本当に悩んでいる場合には、返戻が複数回行われることがあります。

このような場合は審査期間がかなり長くなり、半年を超えることもあります。

不安な期間が長くなってしまいますが、根気強く結果を待つ必要があります。

ただし、返戻は審査が止まっている状態でもあるため、
返戻への対応が遅れれば遅れるほど審査が長引くことになります。

返戻が届いた場合は、焦るだけでなく、内容を冷静に確認して対応するようにしましょう。


審査状況が気になる場合は電話で確認することも可能です

どうしても審査状況が気になるという方は、電話で審査状況を確認することも可能です。

ただし、審査状況といっても、

  • 審査中か
  • 審査が終了したか

程度の案内しか受けられず、結果そのものは教えてもらえません。

結果は、必ずご自宅に届く通知で確認することになります。

それでも、審査が終わったかどうかだけでも分かると安心につながることもありますので、
どうしても気になる場合は窓口へ相談してみてください。


まとめ:心構えとしては「3ヶ月以上かかる」と思って待つ

今回は、障害年金の審査期間について、

  • 標準は3ヶ月(ただし必ず3ヶ月以内ではない)
  • 明確な障害ほど早く、精神・内科・遡及は時間がかかりやすい
  • 返戻や医師照会があると大幅に遅くなる
  • 返戻=不支給ではない
  • 審査状況は電話で確認できるが結果は通知で確認する

というポイントを解説しました。

心構えとしては、「早く終わるかも」と思うほど不安が増えるため、
最初から3ヶ月以上はかかると思って待っておくとよいかと思います。

次回【第12回】は、年金証書の見方と実際の振込までのスケジュールについて解説します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2026年01月01日 10:00
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