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障害年金の手続き|初診の医療機関で受診状況等証明書が取れない場合の対処法

第4回|初診の医療機関で受診状況等証明書が取れない場合の対処法

こんにちは。社会保険労務士の菅野です。

このシリーズでは、障害年金の手続きをご自身やご家族で行われる方が、障害年金請求の全体像や手順、各作業においての注意点が分かるように、全12回で解説しています。

第4回の今回は、「初診の医療機関で受診状況等証明書が取れない場合の対処法」について解説します。

前回は、受診状況等証明書の見方(チェックポイント)についてお話しました。まだご覧になっていない方は、ぜひ第3回もあわせて確認してみてください。


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受診状況等証明書が取れない…このケースは非常に多いです

受診状況等証明書は、障害年金の手続きにおいて初診日を証明するための書類です。

なお、診断書を取得する病院と受診状況等証明書を取得する病院が同じ場合には、診断書から初診日が確認できるため、受診状況等証明書は不要となることもあります。

しかし、複数の医療機関を受診している場合は、基本的に初診日の病院で受診状況等証明書を取得し、初診日を証明する必要があります。

ここで多くの方が直面するのが、

  • 初診日が古くてカルテが廃棄されている
  • 病院自体が閉院している

というケースです。

医療機関にはカルテの保存義務があり、原則として最終受診日から5年とされています。
そのため、初診日が古い場合には、カルテが残っておらず受診状況等証明書が作成できないことが珍しくありません。

しかし、障害年金では初診日が非常に重要ですので、何らかの形で初診日を証明していく必要があります。


初診の病院で証明書が取れない場合、まずやること

①「受診状況等証明書が添付できない申立書」を作成する

初診病院で受診状況等証明書が取得できないときは、
その理由を説明するために「受診状況等証明書が添付できない申立書」を作成します。


次にやること:2番目の病院の記録を確認する

次に、2番目に受診した医療機関を確認します。

ここでやるべきことは、

2番目の医療機関の記録に、初診病院の名称や初診日に関する記載が残っていないか

を探すことです。

もし記録に初診病院の情報が残っている場合は、

  • 受診状況等証明書にできるだけ具体的に記載してもらう
  • 紹介状(診療情報提供書)などの保存があれば、写しも提供してもらう

そして、それらを窓口に提出します。


2番目にも記録がない場合はどうする?

2番目の医療機関にも初診病院の記録がない場合は、

  • さらに「受診状況等証明書が添付できない申立書」を作成し
  • 次に受診した医療機関へ同じ作業を行う

という流れになります。

つまり、

初診日の情報が得られるまで「次の医療機関」へ確認を繰り返していく

ということになります。


実は「受診歴が多いほど有利」なこともある

「病院をたくさん受診していると手続きが難しい」と思われがちですが、
初診日の証明に関しては、実は受診歴が多いほど可能性が上がる場合があります。

なぜなら、

  • 1か所目が閉院
  • 2か所目もカルテ破棄
  • 3か所目には初診の情報が残っている

というように、初診日の記録が残っている病院の候補が増えるからです。


注意点:2番目以降の記録は「いつ記録されたか」が重要

2番目以降の医療機関の記録を使う場合、重要なのは、

その記録が「いつ記録されたものか」

という点です。

原則として、5年以上前の記録である必要があります。

なぜ5年以上前が必要なのか(信憑性の問題)

初診病院からの紹介状などがない限り、
2番目以降の医療機関に残っている初診病院情報は、基本的に本人の申告(供述)が元になっています。

つまり、証拠能力が弱いものです。

そのため、

  • 5年以上前にすでにその情報が記録されている
    → 将来の障害年金受給を見越して嘘を記録したとは考えにくい
    → 信憑性が高いと評価される

という考え方で審査が行われています。


初診日が「日付まで特定できない」場合でも大抵なんとかなります

2番目以降の医療機関の記録に、初診日が

  • 「〇年〇月頃」
  • 「〇年頃」
  • 「〇歳頃」

のように、曖昧な形でしか残っていないことは多いです。

ここでよくある相談が、

「日付まで分からないと障害年金は受給できないですか?」

というものですが、結論としては、(年金記録の状況によりますが)大抵なんとかなります。

例えば、

  • 初診月まで分かる場合 → 初診日を月末とする取り扱い
  • 季節(春夏秋冬)まで分かる場合
  • 年まで分かる場合

など、一定のルールが通達等で定められています。

ただし、曖昧さが大きいほど年金記録の状況次第になるため、
このあたりは専門家対応が必要となるケースが増えてきます。


よくある誤解:「初診日が18歳6か月より前」の場合

初診日が

18歳6か月より前(年金制度未加入期間)

にある場合、取り扱いが少し異なります。

なぜ審査が緩くなるのか

初診日の特定が重要なのは、

  • 保険料納付要件の判断
  • 障害認定日(初診日から1年6か月)の確定

に必要だからです。

しかし、20歳前は国民年金に加入できないため保険料納付要件は関係ありません。

また、初診日が18歳6か月より前の場合、障害認定日は一律で20歳になります。

つまり、18歳6か月より前であれば、細かい初診日の特定ができなくても、

2番目以降の医療機関の受診日が18歳6か月より前であること

を証明できれば、それだけで初診日として認められることがあります。

※ ただし、認定日が1年6か月より早く到来する傷病の場合は基準が変わるので注意が必要です。


初診日の証明には他にもいろいろな方法がある

初診日の証明には、状況に応じて以下のような方法が用いられることもあります。

  • 第三者証明
  • 始期終期による証明
  • 健康診断記録の活用

ただし、第三者証明は現実的にはハードルが高いことも多いです。

これらの取り扱いが記載された通達もありますので、詳しく知りたい方は概要欄(動画説明欄)に掲載されている情報も確認してみてください。


最後に:医療機関への依頼の仕方が重要です

初診の病院で依頼する場合は問題になりにくいのですが、
2番目以降の医療機関にお願いするときに多いのが、次のように断られてしまうケースです。

「うちは初診日じゃないので書けません」

この断り方が起こる原因のひとつが、依頼時に

「初診日証明を書いてください」

と伝えてしまうことです。

2番目以降の病院からすると、
「自分のところを初診日にして手続きしたいのでは?」と誤解されてしまいます。

受診状況等証明書は、名称の通り、
その医療機関での受診状況を証明してもらう書類です。

初診日は、提出された資料をもとに審査で最終的に決定されます。

したがって依頼時は、

  • 「初診日証明」ではなく「受診状況等証明書」と正確に伝える
  • 初診病院で取得できない事情を説明する
  • 必要なのは「過去の受診に関する情報」であることを理解してもらう

ことが大切です。

実際に、初診日証明と言って断られた方の案件でも、私から趣旨を説明することで作成してもらえたケースは複数あります。


まとめ:初診日は「障害年金で最重要・最難関」のポイント

障害年金では、社労士の間で

「初診日に始まり、初診日に終わる」

と言われるほど、初診日が重要で、かつ難しい要素です。

初診病院からの証明書が取れない場合は、早めに専門家へ相談した方が良いケースもあります。

次回【第5回】は、「診断書の取得」について解説します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2025年12月25日 10:00

障害年金の手続き|受診状況等証明書の見方(初診日を証明できているか確認しよう)

第3回|受診状況等証明書の見方(初診日を証明できているか確認しよう)

こんにちは。社会保険労務士の菅野です。
このシリーズでは、障害年金の手続きをご自身やご家族で進める方が、障害年金請求の全体像や手順、各作業での注意点を理解できるように、全12回で解説しています。

第3回の今回は、受診状況等証明書の「見方」について解説します。

前回は、受診状況等証明書の取得方法や依頼のポイントについてお話をしました。まだご覧になっていない方は、前回の内容もあわせて確認すると理解が深まります。


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受診状況等証明書の役割をもう一度確認

受診状況等証明書は、障害年金において非常に重要な「初診日」を証明するための書類です。

そのため、取得した証明書を確認するときは、

「この内容で初診日を証明できるか?」という視点を常に持ってチェックすることが大切です。

なお、そもそも受診状況等証明書が取れない場合の対処法については、第4回で詳しく解説します。初診日が証明できずにお困りの方は、次回の内容もぜひご覧ください。


受診状況等証明書の様式(どこに何が書いてある?)

受診状況等証明書はA4サイズ1枚の書類ですが、確認すべきポイントは意外と多いです。ここでは、上から順番に項目を見ていきます。

主な記載項目

  • 氏名
  • 傷病名
  • 発病年月日
  • 傷病の原因または誘因
  • 発病から初診までの経過
  • 紹介状の有無
  • 初診年月日
  • 終診年月日
  • 終診時の転帰(治癒・転医・中止など)
  • 初診から終診までの治療内容と経過の概要
  • 作成の根拠(診療録等)

各項目のチェックポイント(間違いや見落としが多いところ)

① 氏名:誤字があれば修正してもらう

氏名に誤字がある場合は、必ず修正してもらいましょう。

なお、受診当時が旧姓だった場合などは、旧姓のままでも特に問題ありません。

② 傷病名:今の病名と一致しないことはよくある

受診状況等証明書に記載される傷病名は、カルテに基づき医師が記載します。

ここでよくあるのが、

  • 今、障害年金を請求しようとしている病名
  • 受診状況等証明書に書かれた当時の病名

が一致しないケースです。

特に精神疾患では、経過の中で病名が変化することは非常に多く、これは珍しいことではありません。

障害年金では、病名が変わっていても同一傷病として判断されることが多いため、
「病名が違うから初診日にならない」というわけではありません。

ただし、全く関係のない別の病気での受診は初診日にはなりませんので、そこは注意が必要です。

③ 発病年月日:アバウトな記載でも問題なし

発病年月日は、事故など突発的なケースでなければ、年月日まで特定するのが難しいことが多いです。

そのため、

  • ○年頃
  • ○年○月頃

というような記載になることもよくあります。

病院側でも把握できていない場合は「不詳」「不明」となることもありますが、それ自体は問題ありません。

④ 傷病の原因または誘因:別の病名が書かれている場合は注意

原因・誘因欄には、発症の原因が端的に書かれます。

  • 精神疾患:職場のストレスなど
  • 外傷:交通事故など
  • 心疾患:高血圧など

ここも「不詳」とされることは多く、それ自体は問題ありません。

ただし注意したいのは、ここに別の傷病名が書かれている場合です。

その傷病で既に受診歴がある場合、
「その受診が今回の初診日にあたるのか?」を検討する必要が出てきます。

また、誘因となった傷病と現在の傷病との関係については、障害年金では相当因果関係という考え方で判断される場合があります。

これは非常に複雑で、障害年金独自のルールもあるため、自己判断せず必ず年金事務所等の窓口に相談してください。

例として、高血圧や糖尿病 → 脳梗塞(脳血管疾患)の場合は医学的には因果関係がありますが、障害年金制度上では相当因果関係が認められず、脳梗塞の初診日にはならないとされることがあります。

一方、糖尿病 → 慢性腎不全の場合は相当因果関係が認められ、糖尿病での受診が初診日となる場合があります。

この判断は難しいため、必ず窓口と連携して進めましょう。

⑤ 発病から初診までの経過:前医受診の記載がある場合は要注意

この欄には、

  • 発症からその病院を受診するまでの経過
  • 初診時の状況

が文章で記載されます。

ここで注意したいのは、作成病院より前の医療機関(前医)についての記載があるケースです。

たとえば、

  • 実はもっと前に別の病院を受診していたが忘れていた
  • 初診病院のカルテがなく、2番目の病院で証明書を書いてもらっている

などの場合です。

前医の記載がある場合には、

  • 紹介状の有無の記載
  • 紹介状の写しの提供
  • 前医の情報が「いつ時点の情報」かの記載

が必要になります。

特に「いつ時点の情報か」のカッコ書きは、漏れていることが多いので、記載漏れがあれば追記を依頼しましょう。

⑥ 初診年月日・終診年月日・転帰

ここには、その医療機関での最初と最後の受診日が記載されます。

終診時の転帰は、

  • 治癒
  • 転医(紹介して転院)
  • 中止(自己判断で通院終了など)

のいずれかに丸がつきます。

⑦ 治療内容と経過:空欄や別紙でも問題ない場合がある

「発病から初診までの経過」と「初診から終診までの治療内容及び経過の概要」は、医師によってはどちらかを空欄にして、まとめて記載する場合もあります。

また、情報量が多い場合は別紙参照になることもあります。

必要な情報が書かれていれば、これらは問題ありませんのでご安心ください。

⑧ 作成根拠:ここが最重要ポイント

最後の欄には、この受診状況等証明書が何を根拠に作成されたかが示されます。

カルテが残っている場合は、通常「1 診療録より記載したものです」に丸がつきます。

そして、証拠性が高く、書類単体で初診日証明として認められやすいのは、基本的に1に丸がついている場合です。

もし、2~4に丸がついている場合は、この書類単体では初診日判断の信頼性が不足することがあります。

その場合には、

  • 次に受診した病院の受診状況等証明書を取得する
  • 参考資料を追加して初診日を立証する

といった対応が必要になることがあります。


まとめ:取得したら必ず内容を確認し、疑問があれば窓口へ

受診状況等証明書はA4一枚の書類ですが、確認ポイントが多く、内容次第では手続き全体に影響します。

取得したら必ず、

  • 初診日が証明できる内容か
  • 前医の記載がないか
  • 作成根拠が診療録(カルテ)か
  • 疑問点や不自然な点がないか

をチェックし、疑問があれば必ず窓口に相談しましょう。

次回【第4回】は、「受診状況等証明書が取れない場合の対処法」について解説します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2025年12月24日 10:00

障害年金の手続き|受診状況等証明書の取得(初診日を証明する重要書類)

第2回|受診状況等証明書の取得(初診日を証明する重要書類)

こんにちは。社会保険労務士の菅野です。
このシリーズでは、障害年金の手続きをご自身やご家族で進める方が、手続きの全体像や手順、各作業での注意点を理解できるよう、全12回で解説しています。

第2回の今回は、受診状況等証明書の取得についてです。

前回は「相談窓口」「相談前の事前準備」「初回の年金事務所相談で確認すべきポイント」など、最初の一歩を解説しました。まだご覧になっていない方は、先に第1回から確認していただくと理解がスムーズです。


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受診状況等証明書とは?何のための書類?

受診状況等証明書は、障害年金の手続きにおいてとても重要な「初診日」を証明するための書類です。A4サイズ1枚の書式で、医療機関に作成を依頼します。


「初診日」の考え方に注意

障害年金における初診日とは、手続きを行う傷病(病気やけが)について、初めて医師の診療を受けた日をいいます。

ここで注意したいのは、一般的にイメージされがちな「その病院で初めて受診した日」とは意味が違う点です。

障害年金では、一連の治療の流れの中で最も古い受診日が初診日になります。つまり、基本的に1つの傷病につき初診日は1つです。ここがややこしいポイントでもあります。


どこの病院で取得する?(原則は「一番古い病院」)

受診状況等証明書は初診日を証明する書類なので、取得先はシンプルです。

複数の受診歴がある場合は、最も古い病院(=初診日のある病院)に作成を依頼します。


「受診状況等証明書」と「診断書」を同じ病院で両方取る必要は?

たまに、同じ病院から「受診状況等証明書」と「障害年金の診断書」を両方取得している方がいますが、通常は同じ病院から両方を取る必要はありません。

なぜなら、受診状況等証明書に書かれる内容は、診断書にも記載されるためです。診断書が受診状況等証明書の内容を包含しているイメージです。

そのため、同じ病院で両方作成してもらうと、

  • 不要な書類作成費用が発生する
  • 忙しい医師の業務を圧迫してしまう

というデメリットが出ます。特別な理由がない限りは避けましょう。


作成費用の目安

受診状況等証明書の作成費用は、明確な全国一律の決まりがあるわけではありません。ただ、体感としては3,000円~5,000円程度で対応している医療機関が多い印象です。

ただし、医療機関によって安い・高いの差はありますので、費用は事前に確認しましょう。


依頼方法:基本は「窓口でお願いする」でOK

依頼方法は基本的にシンプルです。医療機関の窓口で「受診状況等証明書の作成をお願いしたい」と伝えればOKです。

  • 大きい病院:書類専用窓口があることが多い
  • 小さい病院:受付の方に相談する形が多い

遠方などで来院が難しい場合は、電話と郵送で対応してくれる病院もあります。
ただ「行くのがつらい」という時も、まずは電話で相談してみるとよいでしょう。


注意点:書類名だけでは通じないことが多い

受診状況等証明書は、医療機関にとって作成頻度が高い書類ではありません。
心療内科・精神科や大病院など、障害年金関連書類に慣れているところでは通じやすい一方、その他の医療機関では、書類名を伝えても分からないことがよくあります。

ご自身で依頼する場合、うまく説明できないと話が伝わらず、手続きが止まってしまうこともあります。

そのため、可能であれば、年金事務所等でもらった書類を持参して、「これを書いてほしいんです」と現物を見せるのが最も確実です。


「初診証明」という言い方は避けた方がよい

受診状況等証明書は、確かに「初診日を証明する」ための書類です。
ただし、この書類の正式名称が「初診日証明書」ではなく、受診状況等証明書であることには理由があります。

依頼の際に、安易に「初診証明を書いてください」と言ってしまうと、医療機関側で誤解が生じたり、対応がスムーズに進まないケースもあり得ます。

この点は、第4回で詳しく解説する予定です。


「カルテがないので書けません」と言われたら

受診状況等証明書の作成を依頼したとき、残念ながら「カルテが残っていないので書けません」と言われるケースがあります。これは実際とても多いです。

医療機関のカルテ保存は、原則として最終受診日から5年とされており、5年を超えると医療機関の判断で破棄されることがあります。

ただし、ここで自己判断で諦めるのは早いです。病院によっては、5年を超えても保存している場合もあります。

カルテがないと言われた場合の次の一手

カルテがない場合でも、受付簿などの記録が残っていることがあります。

  • 初診日だけは分かる
  • 病名や初診・終診の時期だけは分かる

その場合は、分からない部分は「不明」「不詳」などで構わないので、分かるところだけでも書いてもらうことが重要です。

不明が多い受診状況等証明書であっても、認定につながる可能性が残る場合があります。


病院がなくなっているなど「どうしても取れない」場合

カルテも記録もなく、あるいは病院が廃業していて取得ができない場合でも、全く可能性がゼロというわけではありません。

この「どうしても受診状況等証明書が取れないときの対処法」については、第4回で詳しく解説します。お困りの方は、ぜひそちらもご覧ください。


まとめ:取得はケースバイケース。窓口と連携して進めましょう

受診状況等証明書の取得は、

  • お一人おひとりの状況
  • 依頼する医療機関の対応方針

によって、進め方が大きく変わります。

不安な点があれば、年金事務所等の窓口によく相談し、窓口の指示に沿って進めることが大切です。

次回【第3回】は、取得した受診状況等証明書の見方について解説します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2025年12月22日 10:00

障害年金の手続き、まず何から始める?相談窓口はどこ?事前準備と初回の年金事務所相談

障害年金の手続き、まず何から始める?

相談窓口はどこ?事前準備と初回の年金事務所相談について


こんにちは。
社会保険労務士の菅野です。
 

このブログでは、障害年金の手続きをご自身やご家族で進めようと考えている方に向けて、障害年金請求の全体像と具体的な手順、そして各場面での注意点を、全12回シリーズで解説していきます。


YouTubeでも同じ内容を動画で解説していますので、文章だけでは分かりにくいと感じる方は、ぜひあわせてご覧ください。
 

▼ 第1回の解説動画はこちら


全12回で解説する内容について

このシリーズでは、障害年金の手続きについて、次のような流れで解説していきます。

  • 相談窓口の利用方法
  • 受診状況等証明書の取得
  • 診断書の取得
  • 病歴・就労状況等申立書の作成
  • 年金事務所への提出
  • 審査から実際の入金までの流れ

障害年金請求の最初から最後までを一通り理解できる構成になっています。

 


第1回のテーマ

「相談窓口はどこ?事前準備と初回の年金事務所相談」

今回のテーマは、障害年金手続きの最初の一歩についてです。

  • どこに相談すればいいのか
  • 相談に行く前に、何を準備しておくと良いのか
  • 初回の相談で、必ず確認しておいてほしいポイント

この3点を中心に解説します。


大前提:診断書は必ず必要になります

まず最初に、非常に重要な前提があります。

障害年金の手続きでは、最終的に必ず診断書が必要になります。

そのため、手続きを進める前に、

  • 障害年金の請求を考えていること
  • 診断書を作成してもらえるかどうか

について、主治医の先生に事前相談をしておくことが重要です。


障害年金の相談窓口はどこ?

障害年金の相談・手続きができる主な窓口は、次の4つです。

  • 年金事務所
  • 街角の年金相談センター
  • 市区町村役場
  • 共済組合

ただし、請求する年金の種類や状況によって、窓口が異なる場合があります。

市区町村役場

  • 障害基礎年金の相談・手続きが可能
  • 窓口数が多く、利用しやすい点がメリット

共済組合

  • 障害厚生年金の受付窓口
  • 初診日が共済組合加入期間中にある場合のみ、当時の共済組合が窓口になります

年金事務所・街角の年金相談センター

  • 障害基礎年金・障害厚生年金の両方に対応
  • 制度全体をまとめて相談できます

おすすめの相談先は「年金事務所」

共済組合が窓口になる方を除き、基本的には最寄りの年金事務所への相談をおすすめしています。

障害年金制度は非常に複雑で、

  • 社会保険労務士でも専門外の方が多い
  • 年金事務所の職員でも、得意・不得意に差がある

というのが実情です。

市区町村役場は業務範囲が広く、必ずしも障害年金の専門窓口とは言えないため、状況によっては十分な案内が受けられないこともあります。

街角の年金相談センターも年金専門窓口ですが、数が少なく、利用できる地域が限られます。

そのため、現実的で確実な相談先は年金事務所ということになります。


年金事務所は「予約制」です

年金事務所で相談する際の注意点として、原則、事前予約が必要です。

  • 予約専用ダイヤルから予約可能
  • 1~2週間先まで予約が埋まっていることも多い
  • 地域によっては、1~2か月待ちになることもあります

相談を考え始めたら、できるだけ早めに予約を入れることをおすすめします。

※ 街角の年金相談センターは、予約なし対応のところもあります。


相談前にしておきたい事前準備

「とりあえず話を聞いてみたい」という場合は、特に準備をせずに相談へ行っても問題ありません。

ただし、事前準備をしておくことで、

  • 相談がスムーズに進む
  • 制度の理解が深まる
  • 誤った案内を防ぐことができる

というメリットがあります。

① 過去の受診歴を整理しておく

障害年金では、その病気やけがで最初に医療機関を受診した日(初診日)が非常に重要です。

相談窓口では、必ず過去の受診歴について確認されます。

  • どの医療機関に
  • いつ頃からいつ頃まで通院していたか
  • 通院が中断していた期間があるか

正確な日付まで分からなくても構いませんが、時系列で大まかな流れを整理しておくことが大切です。

誤った受診歴を伝えてしまうと、窓口の記録に残り、後の手続きに支障が出ることもあります。

② 障害年金制度の概要を知っておく

初回相談では、制度全体についての説明も受けます。内容は複雑で、混乱してしまう方も少なくありません。

事前に概要を知っておくことで、窓口での説明が理解しやすくなります。


初回の年金事務所相談で行うこと

年金事務所での初回相談では、主に次の内容が行われます。

  • 障害年金制度の説明
  • 受診歴のヒアリング
  • 状況に応じた手続きの案内

あわせて、手続きに必要な書類が渡されます。

特に重要な書類は、次の3つです。

  • 受診状況等証明書
  • 診断書
  • 病歴・就労状況等申立書

これらを、窓口の指示に従って順番に準備していくことになります。


保険料納付要件の確認は必須です

初回相談で必ず確認してほしいのが、保険料納付要件です。

保険料納付要件を満たしていない場合、そもそも障害年金を受給することができません。

年金定期便や「ねんきんネット」だけでは判断できないため、必ず年金事務所で直接確認してもらいましょう。

その際、職歴原簿(被保険者記録照会回答票)をもらっておくことをおすすめします。

これは過去の職歴が一覧で確認でき、今後の手続きで非常に役立つ資料です。


まとめ

今回は、

  • 障害年金の相談窓口
  • 相談前の事前準備
  • 初回の年金事務所相談でのポイント

について解説しました。

実際の手続き内容は、一人ひとりの状況によって異なります。だからこそ、窓口での説明をしっかり聞き、不明点はその場で確認することが大切です。

次回【第2回】は、「受診状況等証明書の取得」について詳しく解説します。ぜひ、次回の動画・ブログもあわせてご覧ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

2025年12月21日 11:17

公的年金制度をわかりやすく学べるアニメーション動画が掲載されました!【お知らせ】

 

(令和5年5月19日、日本年金機構公表)

公的年金制度についてわかりやすく説明した全3話のアニメーション動画「公的年金はみんなの強い味方!」が

YouTubeに掲載されたとお知らせされました。


主人公のシュウ君と一緒に楽しく公的年金制度について学ぶことができます。

20歳前の方をはじめとした若い方々に知っていただきたい内容となっています。

ぜひご覧ください。

~第1話~ 老後の暮らしに安心を
 


~第2話~ 若い皆さんのもしもの時に安心を
 


~第3話~ 初めての国民年金
 

詳しくは↓↓↓をご覧ください。
【詳しくはこちら】※日本年金機構HP
公的年金はみんなの強い味方
2023年05月23日 08:00

「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)が公表されました!【お知らせ】

(令和5年4月3日、日本年金機構公表)
 

年金制度への理解を深めていただくこと等を目的として、毎年誕生月に、ご自身の年金記録を記載した「ねんきん定期便」が送付されています。

令和5年度送付分の「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイドが公表されたとお知らせされました。

「ねんきん定期便」は年齢によって形式や記載される内容が異なり、35歳・45歳・59歳の方は封書で、

それ以外の年齢の方はハガキで郵送されます。

「ねんきん定期便」が届きましたら、見方ガイドと照らし合わせながら、年金加入記録に漏れや誤りがないかどうか内容をご確認ください。

詳細はこちらをご覧ください。


↓↓↓詳しくはこちらから↓↓↓

【詳しくはこちら】※日本年金機構HP
「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和5年度送付分)
2023年04月18日 08:00

新型コロナによる国民年金保険料免除等の臨時特例措置、令和4年度分の申請をもって終了します!【お知らせ】

(令和5年3月20日、日本年金機構公表)


新型コロナウイルス感染症の影響により、収入源となる業務の喪失や売り上げの減少などにより所得が相当程度まで下がった場合の

臨時特例措置による国民年金保険料免除・納付猶予および学生納付特例申請手続きですが、令和4年度分の申請をもって終了するとお知らせされました。

なお、以下の期間の保険料については、引き続き臨時特例措置による申請手続きが可能です。

・学生納付特例制度は申請する月の2年1カ月前の月分から、令和5年3月分までの保険料

・保険料免除・納付猶予制度は申請する月の2年1カ月前の月分から、令和5年6月分までの保険料

詳細はこちらをご覧ください。

詳しくは↓↓↓をご覧ください。
 
【詳しくはこちら】※日本年金機構HP
新型コロナウイルス感染症の影響による減収を事由とする国民年金保険料免除等の臨時特例措置が令和4年度分の申請をもって終了します
2023年03月27日 08:00

国民年金保険料のスマホアプリによるキャッシュレス決済がスタートします!(令和5年2月20日~)【お知らせ】


(令和5年2月10日、日本年金機構公表)


現在、国民年金保険料の納付方法は ①納付書(現金) ②口座振替 ③クレジットカード の3つありましたが、

令和5年2月20日(月)より、新たに④スマホアプリを利用したキャッシュレス決済ができるようになるとお知らせされました。

スマホ決済は、対応する決済アプリをスマートフォン等の端末にインストールしたうえ、端末のカメラ機能を使用し、

納付書に印字されたバーコードを読み取ることで、その場で納付することができるサービスです。

決済対象アプリは以下の4つです。

・auPAY


・d払い

・PayB(PayBと提携している各金融機関が提供する決済アプリを含む。)

・PayPay

納付方法の詳細については、こちらをご覧ください。

詳しくは↓↓↓をご覧ください。
【詳しくはこちら】※日本年金機構HP
スマートフォンアプリでのお支払い

 
2023年02月14日 08:00

老齢年金「特例的な繰下げみなし増額制度」令和5年4月から開始されます!【お知らせ】


(令和5年1月25日、日本年金機構公表)

令和5年4月から、老齢年金の繰下げ制度の一部改正が施行されるとお知らせされました。

令和4年4月から老齢年金の繰下げ受給の上限年齢が70歳から75歳に引き上げられ、

年金の受給開始時期を75歳まで自由に選択できるようになったことを踏まえて、

令和5年4月から、70歳以降も安心して繰下げ待機を選択することができるよう制度改正が行われ、

70歳到達後に繰下げ申出をせずにさかのぼって年金を受け取ることを選択した場合でも、請求の5年前の日に繰下げ申出したものとみなし、

増額された年金の5年間分を一括して受け取ることができるようになる「特例的な繰下げみなし増額制度」が開始されます。


詳しい内容については、こちらをご覧ください。

詳しくは↓↓↓をご覧ください。
【詳しくはこちら】※日本年金機構HP
令和5年4月から老齢年金の繰下げ制度の一部改正が施行されます
2023年01月26日 08:00

令和5年度の年金額改定、前年度から約2%引き上げになります!【お知らせ】


(令和5年1月20日、厚生労働省公表)

「令和4年平均の全国消費者物価指数」が公表されたのを踏まえ、令和5年度の年金額が改定されるとお知らせされました。

令和5年度の年金額は

・新規裁定者(67歳以下の方)…前年度から2.2%引き上げ

・既裁定者(68歳以上の方)…前年度から1.9%引き上げ

となります。

また、在職老齢年金の支給停止調整額は、前年度の47万円から令和5年度は48万円に引き上げられるとのことです。
 

詳細はこちらをご覧ください。

詳しくは↓↓↓をご覧ください。
【詳しくはこちら】※厚生労働省HP
令和5年度の年金額改定についてお知らせします
2023年01月20日 08:00
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